ビッグモーターの問題から学ぶこと

学ぶ点は少なくとも3つあると思います。

  • 「経営陣の人格破綻」
  • 「利益至上主義の末路」
  • 「理不尽な結託」

報道を見る限り、今回の問題は・・・

  • 実際には行われていない修理を行われたかのように請求した
  • 修理の不要な箇所についても修理を実施して請求した
  • 車両に傷をつけて修理の必要な箇所を拡大し、修理を実施して請求した

この他にも、店前の枯れた街路樹やパワハラなど、

数えきれないほどの問題が芋づる式に出てきています。

一事が万事

という言葉がありますが、

つのだ

この会社の企業体質はどこまで腐っているのだろうと呆れるばかりです。

正直、ここまで

ガバナンス(企業統治)の効いていない企業

も珍しい。

この企業の問題を考えたとき、真っ先に頭によぎるのは

つのだ

お客様と社員の皆さんのことです。

「最大の損害を被ったのは顧客、最大の犠牲を強いられたのが社員」

《経営陣の人格破綻》

創業者、副社長、そして、その脇にいた経営陣は、

商道徳はもとより商法までもことごとく軽んじていた

つのだ

と思います。

人道的な見地からしても

“生殺与奪権”

などの言葉を経営計画書に明記すること自体

恐ろしい価値観の表れです。

つのだ

正に人格破綻のなせる業。

教訓

企業は経営陣の資質が問われる。
資質の核となるべきものは人格だ。
人格とは正しさへのこだわりを指す。
正しさへのこだわりがない者は経営に携わるな!

《利益至上主義の末路》

企業活動のゴール設定は迷わず

“利益追求”

としていたことは明らかです。

つのだ

根底から間違っていたと言えます。

  • 顧客の要望を無視し
  • 会社の事情を優先し
  • 過大なノルマを課す。

社員もその目標金額がはじめからありきで不正をはたらく。

あり得ない行為が日常化していたように思います。

つのだ

正に社会悪の存在。

教訓

はき違えてはいけない。
企業活動のゴールは顧客満足を超えて広く“世のため、人のため”。
極めて社会性を帯びているのだ。
利益はその社会貢献のための源泉である。

《理不尽な結託》

この会社は力がつくほどに

社内はもとより社外の関係者にも

自社の利益最大化のために

つのだ

結託を強要していた節があります。

結託とは互いに心を通じ合って悪事にせっせと当たることです。

現時点ではまだ明らかになっていない部分がありますが、

同じ穴の狢(むじな)となり社内外関係者が共謀していたとすると

つのだ

想像を絶する世界があったことになります。

ブラック企業を超えて正に反社組織そのもの。

教訓

悪しき日本的商習慣を根底から排除せよ
それは結託を生み出す“村社会”の弊害だ。
村社会とは「一定の利益集団、同類が集まって序列をつくり、頂点に立つ者の指示や判断に従って行動したり、利益の分配を図る閉鎖的な組織」を意味する。
談合組織にも匹敵する。

世の中には善良な経営者、厳正な企業がたくさんあります。

しかし、経営者も企業も生き物です。

魔が差す

ということもあります。

一歩間違えると不当な、不正な行為に知らず知らずのうちに

足を踏み入れるということもあるでしょう。

つのだ

一度手を染めれば引くに引けない。

呪縛のごとく抜け出せなくなる危険性をビックモーターの諸問題から学ぶ必要があるでしょう。

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中小企業の社長に向けて、「毎年黒字企業」になる方法を発信しています。20代で株式会社3社を起業。約35年間、経営者として活動中。国立大学でも客員教授を約20年間務めています。バンドでギターを弾きまくってます。