経営者として持つべき自尊心と矜持とは

起業家のつのだアントレです。
人はそれぞれ、大なり小なり“自信”というものを持ち合わせているでしょう。自信があるからこそ頑張れるとも言えるし、その自信が“自尊心”を支えたりします。

私自身は、自信のある部分とない部分があります。自分でもその理由がはっきりと分かりませんが、自信の持てる部分は確かに自尊心に繋がっています。

この、自信からくる自尊心とはどのようなものなのでしょうか?英語ではよく“プライド”(Pride)と訳されていることが多いように思いますが、実際には少しばかり意味合いが違うようです。

目次

「語感内省」~自尊心と矜持~

カウンセリングの資格取得の学習中に使用していた用語解説書を読みなおしてみますと、自尊心は“セルフ・エスティーム”(Self-esteem)という英語の概念に近いようでした。

セルフ・エスティームとは、簡単に言えば「自分のことが好きという感情と、自分には存在価値があるという気持ち」を指しています。

ところが、プライドとなると“うぬぼれ”や“傲慢さ”といった負の感情が混じったもので、俗にいう“鼻持ちならない感覚”を持たれてしまうもののようです。セルフ・エスティームとはその点が大きく違っているのだろうと思いますし、むしろ、対極にある感覚なのかもしれません。

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セルフ・エスティームは確かな自信、謙虚な自信、健康的な優越感(自己肯定感)を自身の心に秘めている感情であり、自分自身をしっかり歩んでいる姿を表しています。結果、安心がもたらされます。

一方、プライドは不確かな自信、驕った自信、そして、不健康な優越感、むしろ、劣等感(自分の弱点を恐れて防衛する/自己否定感)の裏返しの感情であり、自身の心をごまかして他者に主張する作為の姿を表していると言えます。

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この作為は、他者との比較において自分の存在を上と位置付けることを意図するものだと言えます。しかし結果、不安がもたらされてしまいます。

ちょっと極端な比較をしましたが、私の中にも多分にプライドが存在しています。姑息な感情があることを認めます。

そして、セルフ・エスティームはかろうじて持っているつもりですが、確かな自信かどうか?謙虚な自信となっているか?また、健康的な優越感として持っているか?と問われますと、はなはだ疑問が生じます。

では、矜持(きょうじ)とは?

自尊心と似た言葉に“矜持”(きょうじ)という言葉があります。矜持という言葉は、私自身、普段あまり口にしませんが、時々、かしこまった文章などを読むと見かけますね。

以前から気になっている言葉でした。
今回、改めて辞書で定義を確認しますと「自分の能力を優れたものとして誇る気持ち」。また、「自分の才能を誇り、自信を持って堂々と振る舞う」という意味です。何か、自尊心より高尚な言葉のようです。

使用事例として・・・、
「新規事業で打って出る我が社の矜持」、「自分の矜持にかけてのぞむ新たな人生」
こんな使い方なのでしょう。

一大事にふさわしい言葉であり、強い決意を表せる力を持った言葉なんですね。この“矜持”は、自尊心に支えられた“覚悟”を表しているのでしょう。

経営者に限らず、一人一人の人生に置き換えても、この自尊心と矜持はとても大切なものだと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

中小企業の社長に向けて、「毎年黒字企業」になる方法を発信しています。20代で株式会社3社を起業。約35年間、経営者として活動中。国立大学でも客員教授を約20年間務めています。バンドでギターを弾きまくってます。

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